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눈이 높다 — 基準線が人より上にある人に使う言葉

눈이 높다

눈이 높다 (nun-i nopda) は、人やものを選ぶときの基準が厳しくて、並のものでは満足できない、という意味です。紹介デート(소개팅)が四回続けて流れてしまった友だち、洋服屋を五軒まわっても手ぶらで出てくる妹、応募書類を百枚も受け取っておきながら「使える人がいない」と言う社長 — この三人をひとことでまとめてくれるのが、まさにこの表現です。

文字づらだけを見ると、おかしな言葉です。目が高い位置についている人なんて、いるはずがありません。ここでの「눈(目)」は体の部位ではなく、見る力、選ぶ基準を指しています。その基準線が人より上のほうに引かれている、という意味で、だから下のほうにあるものは目にとまらないわけです。韓国語には、この絵をそのまま使った言葉がもうひとつあります。눈높이 (nunnopi) — 教育の場で「子どもの目線に合わせる」というときの、あの言葉です。目の位置がそのまま基準の位置になる、という感覚が、韓国語の中にしっかり根を下ろしているのですね。

大事なのは、この言葉の温度がひとつではない、ということです。눈이 높다 は、けなし言葉にもなれば、ほめ言葉にもなります。恋愛や結婚の話で出てくると、たいていは「えり好みが激しすぎる、そんなことだと一人で年をとるよ」というお小言のほうに傾きます。反対に、ものや作品の話で出てくると「見る目がある」という称賛に近づきます。同じ三文字なのに、置かれる場所によって温度がひっくり返る。学習者がこの表現でいちばんよく足をすべらせるのも、まさにここです。

もうひとつ。この言葉の主語は、ほとんどいつもです。ものや値段には使いません。「이 가게는 값이 눈이 높다」とは言えず、「이 가게 주인이 눈이 높다」と言い換えてはじめて韓国語になります。活用のかたちは 눈이 높다 / 눈 높다 / 눈이 높으시다 / 눈이 높으네 あたりが、日常で幅広く使われます。助詞の「이」は、話し言葉ではよく省略されます。

実際の会話で見てみましょう

場面:金曜日の帰り道、地下鉄2号線のホーム。電車を待ちながら。

ジュンギョン: 야, 어제 소개팅 어떻게 됐어? 그 형이 너 연락 기다린다던데. ねえ、昨日の紹介デートどうだった?あの人、連絡待ってるって言ってたけど。

エミリー: 음… 좋은 분이긴 했는데, 다시 만날 것 같진 않아. うーん…いい人ではあったんだけど、また会うことはなさそう。

ジュンギョン: 야, 너 진짜 눈이 높다. 그 형 조건 얼마나 좋은데. うわ、あなたほんとに目が高いね。あの人、どれだけ条件がいいと思ってるの。

エミリー: 조건이 아니라 대화가 하나도 안 통했다니까. 그게 눈이 높은 거야? 条件じゃなくて、話がまったくかみ合わなかったの。それって目が高いってことになるの?

ジュンギョン: 아니 뭐… 미안, 말이 좀 세게 나갔다. いや、その…ごめん、ちょっと言い方がきつかったね。

エミリー: 됐어. 근데 커피는 인정. 나 커피는 진짜 눈 높아. もういいよ。でもコーヒーは認める。私、コーヒーにはほんとにうるさいの。

最後のせりふが、この表現の二つの顔を一行で見せてくれます。人から言われるといちゃもんのように聞こえるのに、自分からコーヒーの話にのせると、自慢まじりの冗談になるのです。

こう使うと不自然です

✗(部長に向かって)부장님은 참 눈이 높으세요. 아직 결혼 안 하신 거 보면요. ✓(友だちに)너 진짜 눈 높다. 이번에도 거절이야? → 文法はまったく問題ないのに、場がずれています。結婚や恋愛について使う 눈이 높다 はからかいを含んだ言葉なので、目上の人の私生活にのせると失礼になってしまいます。敬語をつけても、それは変わりません。

✗(断りながら)죄송한데 제가 눈이 높아서 이 자리는 좀 어렵겠어요. ✓(断りながら)죄송한데 제가 생각한 방향과 조금 달라서요. → この言葉は、ふつう他人について使います。自分の口から「目が高い」と言ってしまうと、謙遜ではなく自慢に聞こえますし、相手を基準の下に置く言葉にもなってしまいます。さきほどの会話でエミリーがコーヒーにこの言葉を使えたのは、友だち同士の冗談だったからこそ、なのです。

場面別の例文

① 家電量販店、冷蔵庫の前でもう二時間 友だちが店内を三周しながら、扉を開け閉めする音ばかり聞き比べています。付き合わされて疲れた連れが、ひとこと。

너 냉장고는 진짜 눈이 높구나. 벌써 두 시간째야. (neo naengjanggo-neun jinjja nun-i nopguna. beolsseo du sigan-jjae-ya.) あなた、冷蔵庫にはほんとにうるさいんだね。もう二時間だよ。

ここでは、けなしているというより感嘆に近い響きです。ものを選ぶ場面では、この言葉はおおむね安全に使えます。

② 会社、採用がまた見送りになった日 応募者を二十人面接したのに、チーム長は誰も採用しませんでした。給湯室で同僚同士が交わす会話です。

팀장님이 눈이 높으셔서 이번에도 채용이 안 됐어요. (timjangnim-i nun-i nopeuseoseo beon-e-do chaeyong-i an dwaesseoyo.) チーム長は目が高い方だから、今回も採用は見送りになりました。

目上の人に面と向かって言えば失礼ですが、その場にいない上司についてを同僚同士で使うのはよくあることです。不満と称賛が半分ずつ混ざった温度、といったところでしょうか。

③ 名節の食卓、おばさんのお小言 三十歳を過ぎた姪に、ごはんをよそいながらおばさんが投げかける言葉。韓国の名節の食卓では、ほとんど儀式のように繰り返される場面です。

너도 이제 눈 좀 낮춰라. 그렇게 눈이 높아서 언제 시집가니. (neo-do ije nun jom natchwora. geureoke nun-i nopaseo eonje sijipganni.) あなたもそろそろ基準を下げなさい。そんなに目が高くて、いつお嫁に行くつもりなの。

この一文こそが、この表現のいちばん典型的な生息地です。そして、いまの若い世代がいちばん聞きたくない言葉でもあります。

敬語・タメ口と、似た表現

タメ口では 눈 높다 (nun nopda)、敬語では 눈이 높으세요 (nun-i nopeuseyo) または 눈이 높으시네요 (nun-i nopeusineyo) のかたちで使います。ただし、敬語にしたからといって、どこでも使える言葉になるわけではありません。かたちは丁寧になっても、「あなたの基準は行きすぎだ」という裏の意味はそのまま残るからです。目上の人に使うときは、ものや作品を選ぶ話に限っておくのが安全です。

表現温度・強さ使う場面
눈이 높다 (nun-i nopda)からかい半分、称賛半分友だち・家族のあいだで。目上の人の恋愛・結婚の話には使わない
까다롭다 (kkadaropda)否定寄り性格・好み全般に。人そのものを評価する言葉なので、より強い
안목이 있다 (anmogi itda)純粋なほめ言葉あらたまった場でも安全。主にものや作品について
눈을 낮추다 (nuneul natchuda)助言でもあり、お小言でもある目下の人に向けて。目上の人に使うと大変な失礼

四つの関係を一行でまとめると、こうなります。同じ人について、ほめたいなら 안목이 있다、けなしたいなら 까다롭다、その中間あたりで笑いながらちくりと刺したいなら 눈이 높다 を使う、というわけです。

文化背景 — 名節の食卓と、お見合いの席

韓国ドラマを見ていると、この言葉はほとんど決まった場所から飛び出してきます。名節に家族全員が囲む食卓、お見合いから帰ってきた晩、友だちが紹介の労をとったのに振られてしまった翌日の電話。この三つの場面はどれも、結婚が個人の選択ではなく家の関心事として扱われていた時代の名残が残っている場所です。だからこの表現には、「あなた一人で選ぶ問題ではないんだよ」という圧力が、それとなく乗っているのです。

最近の韓国ドラマでは、この圧力をひっくり返す場面がよく出てきます。年長者が「目を低くしなさい」と言うと、主人公が真顔で「基準があることの何が悪いんですか」と言い返す、といった具合です。せりふをそのまま書き写さなくても、こうした場面が繰り返されているという事実そのものが、この表現のいまの立ち位置を語っています。눈이 높다 という言葉は、いまや言われた側が身構える言葉になったのです。

そこで、外国人学習者におすすめしたい使い方はこうです。ものを選ぶ話では思いきり使い、人を選ぶ話では親しい友だちにだけ使う。 コーヒー豆、カメラ、靴、引っ越し先の家 — こうした話題では、この言葉はほぼ称賛としてしか働きません。反対に、相手の恋愛や結婚についてこれを口にした瞬間、どんなに笑いながら言っても、相手は評価されたと感じてしまいます。

今日のクイズ

次のうち、눈이 높다 を使うのがいちばん不自然な場面はどれでしょう?

  1. カメラを選ぶのに一か月も悩んでいる友だちに
  2. 応募者を一人も採用しなかったチーム長について、同僚同士で話す言葉として
  3. まだ結婚していない部長に、飲み会の席で直接
  4. 中古家具を三時間かけて選んでいる妹に
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正解:3番

1番と4番はものを選ぶ場面なので称賛に近く聞こえますし、2番はその場にいない上司について同僚同士で話す言葉なので、ごくありふれた使い方です。3番は二つのことが同時にずれています — 目上の人に直接使っているうえに、話題が結婚なのです。敬語をつけて「부장님은 눈이 높으세요」と言っても、「基準が行きすぎていらっしゃるから、まだお一人なんですね」と聞こえてしまいます。こういう場面では、いっそ話題を変えてしまうのが正解です。

この記事の語釈と例文は、韓国国立国語院『韓国語基礎辞典』(krdict.korean.go.kr) から引用しました。当該部分(翻訳を含む)は CC BY-SA 2.0 KR ライセンスのもとで利用・配布されます。