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뻘짓 (ppeoljit) — 二時間かけた末に、最初からやり直すときに出る言葉

뻘짓

뻘짓 (ppeoljit) は、時間も力もかけたのに結局なんの役にも立たなかった、無駄な行いという意味です。地下鉄に30分も乗ってから逆方向だと気づいたとき、三時間かかりきりだった書類を保存せずにウィンドウを閉じてしまったとき、コンビニで傘を買って出たとたんに雨がやんだとき — 韓国の人が額に手を当てて短く漏らす言葉が、まさにこれです。

ですから、この言葉の中心にあるのは「失敗」よりも「浪費」です。ことがうまくいかなかったという以上に、かけた時間がまるごと消えてしまったという悔しさが先に立ちます。結果が出なかったという事実そのものより、「あの二時間は返ってこない」という感覚がこの単語を呼び出すのです。だから、5分で終わった無駄事にはあまり使いません。かけた時間が長いほど、この言葉は強くなります。

発音は [뻘찓] に近い形です。名詞で、後ろに「-하다」をつけた 뻘짓하다 (ppeoljit-hada) の形が最もよく使われます。文末では 뻘짓이었다 (ppeoljit-ieotda)뻘짓했네 (ppeoljit-haenne) のような過去形で出てくる場合がほとんどです。すでに終わったことを振り返って判定する言葉だからです。もっと荒っぽく言うときは 뻘짓거리 (ppeoljitgeori) とも言いますが、学習者にはおすすめしません。

ニュアンスの面で必ず覚えておきたいことが三つあります。第一に、悪口ではありませんが、上品な言葉でもありません。俗語に片足を突っ込んだ口語です。第二に、圧倒的に自分自身に対して使います。他人の努力にあてはめると、あざ笑う言葉になってしまいます。第三に、腹を立てながらもどこか可笑しい。悔しさと自嘲が半々に混じった温度なので、本当に激しく怒っている場面では、かえって出てきません。

実際の会話で見てみましょう

状況:土曜の夕方、居間の床。二時間かけて組み立ててきた本棚の背板が、裏返しに打ちつけられていることに今しがた気づいたところ。

ジュンギョン: 어… 잠깐만. 뒷판 무늬가 왜 안쪽을 보고 있지? あれ…ちょっと待って。背板の模様、なんで内側を向いてるの?

エミリー: 뭐? 나 나사 스무 개 다 박았는데. え? ネジ20本、もう全部締めちゃったんだけど。

ジュンギョン: 다 뜯어야 돼. 두 시간 뻘짓했네. 全部ばらさないとダメだ。二時間まるごと無駄になった。

エミリー: 뻘짓은 아니지. 덕분에 조립 순서는 외웠잖아. まるっきり無駄ってわけじゃないでしょ。おかげで組み立ての順番は覚えたじゃない。

ジュンギョン: 그게 위로가 되냐. それ、慰めになると思ってる?

エミリー: 그럼 설명서 안 펴고 시작한 게 진짜 뻘짓이었고. じゃあ、説明書を開かずに始めたことこそ本当の無駄だった、ってことで。

こう使うと不自然です

✗ (部長に)부장님, 지난주에 제가 만든 자료는 다 뻘짓이었네요. ✓ (部長に)부장님, 지난주 자료는 결국 헛수고가 됐네요. → 文法はまったく問題ありませんが、単語の手触りが荒いのです。「-요」をつけて丁寧な文に収めても俗語っぽさはそのまま残るので、目上の人の前では言葉遣いの悪い人に見えてしまいます。目上の相手には 헛수고 (heotsugo) のほうが安全です。

✗ (何日もかけた企画がボツになった同僚に)야, 너 그거 완전 뻘짓했네. ✓ (同じ場面で)아이고, 고생만 했네. 진짜 헛고생이다. → 뻘짓 は、もともと自分の行動を自分でこき下ろす言葉です。他人の努力にそのままつけると、慰めではなく「あなたは無駄なことをした」という判定になってしまいます。相手が先に「아 완전 뻘짓했어」と言ったときに、「그러게」と受けてあげるくらいがちょうど自然です。

場面別の使い方

① 地下鉄で逆方向に30分乗ってしまい、窓の外の駅名を見て

아, 반대 방향 탔어. 30분 뻘짓했다. (A, bandae banghyang tasseo. Samsip-bun ppeoljit-haetda.) — ああ、逆方向に乗っちゃった。30分まるまるドブに捨てた。

独り言か、隣の人に向けて言う言葉です。前に時間(「30분」「두 시간」)をつけると、悔しさの大きさがそのまま伝わります。

② 徹夜で書いた報告書が保存されていなかったと朝になって知り、友だちに送るメッセージ

세 시간 쓴 거 저장을 안 했어. 완전 뻘짓이었네. (Se sigan sseun geo jeojang-eul an haesseo. Wanjeon ppeoljit-ieotne.) — 三時間かけて書いたのに保存してなかった。完全に無駄骨だった。

前に 완전 (wanjeon、완전히) をつけると強調になります。文末の「-네」は、たった今気づいたという感じを出してくれます。

③ 二時間並んだのに、前のほうで材料切れの案内を聞いたとき

두 시간 줄 섰는데 재료 소진이래. 오늘 뻘짓 제대로 했다. (Du sigan jul seonneunde jaeryo sojin-irae. Oneul ppeoljit jedaero haetda.) — 二時間並んだのに材料切れだって。今日は思いっきり時間を無駄にした。

제대로 (jedaero) はもともと「きちんと」という意味ですが、このように否定的な言葉の前に来ると「とても大きく」という反語になります。

敬語・タメ口と、似た表現

뻘짓 には、敬語の形が別に用意されていません。뻘짓했습니다 (ppeoljit-haetseumnida) のように語尾だけ丁寧にしても、単語そのものの荒い手触りは残ってしまいます。ですから目上の人の前や公の場では、いっそ別の単語に乗り換えるほうがよいでしょう。下の表から、その場に合う言葉を選んでみてください。

表現温度・強さ使う場面
뻘짓 (ppeoljit)荒っぽく自嘲的。悔しさが混じる友人・同年代・独り言。目上の前では使わない
삽질 (sapjil)뻘짓 と似ているが「長く、しんどく」が強調される同年代・親しい同僚どうしの冗談
헛수고 (heotsugo)中立。淡々とした事実の説明どこでも。目上の相手にも使える
헛고생 (heotgosaeng)気の毒さが混じる。慰める側の言葉他人のことに添えやすい

四つの違いは、「誰に対して使うか」で最もはっきりします。自分のミスには 뻘짓、他人の苦労には 헛고생、報告書や会議室では 헛수고。삽질 (sapjil) は 뻘짓 とほぼ重なりますが、スコップで土を掘る絵から来た言葉なので「体がしんどかった」という感じが強めです。クリックを一度間違えただけのことには、삽질 より 뻘짓 のほうが似合います。

文化背景 —「짓」という言葉が抱える温度

この単語の後ろの字 짓 (jit) は、人の行いを低く見て言う語です。손짓・발짓 のように中立的な複合語として固まったものもありますが、「짓」が単独で立つと、ほとんどいつも否定的です。못된 짓、나쁜 짓、헛된 짓 — つまり、ある行いに「짓」がついた瞬間、その行いはすでに一度評価を下されたことになるわけです。뻘짓 の荒っぽい感じは、かなりの部分がここから来ています。前の字「뻘-」の由来については説が分かれているので、ここでは断定しないでおきます。語源は、もっともらしい作り話をいちばん作りやすい場所ですから。

さらに面白いのは、韓国語にはこうした自嘲の言葉がやけに多い、という点です。뻘짓、삽질、개고생、헛물켜다 — 無駄に流した努力に、わざわざ名前をつけておく言葉たちです。これらは相手を攻撃するときよりも、自分の一日を笑い話に変えるときのほうが、ずっとよく使われます。二時間を飛ばしてしまった人が「아 뻘짓했네」とひと笑いしてしまえば、その二時間は悔しい損失から、今日の酒の肴へと性格を変えます。損を冗談に変えて耐える方法、というわけです。

韓国の職場ドラマには、この感情のための場面が、ほとんど恒例のように入っています。徹夜で作った資料が会議開始3分でひっくり返され、主人公が誰もいない会議室に残って印刷物を片づける場面。会社員の一日を細やかに描いたことで広く知られるドラマ『ミセン』(tvN、2014) が代表的です。そういう場面を見ていると、セリフがなくても視聴者の頭の中には同じ二文字が浮かびます。学習者がこの単語を覚えておけば、字幕には出てこない感情をもう一枚、読み取れるようになります。

ただ、使う前にもう一度だけ確かめましょう。今この場に目上の人がいないか。そして、自分がこき下ろそうとしている時間は、自分の時間か他人の時間か。この二つさえ守れば、뻘짓 はとても便利な言葉です。

今日のクイズ

エミリーが二時間並んでやっと店に入れたのに、買おうとしていたパンがちょうど売り切れたと言われました。隣にいる友だちに、この状況を自然に伝えるには?

  1. 오늘 정말 뻘짓했네.
  2. 친구야, 너 정말 뻘짓했구나.
  3. 사장님, 저 오늘 뻘짓했습니다.

正解:1番。 뻘짓 は、自分の時間が飛んでしまったときに自分自身へ向けて使う言葉です。2番は無駄骨を折ったのが友だちではなく自分なので状況に合いませんし、たとえ友だちのことであっても、こう言えばあざ笑う響きになってしまいます。3番は相手が目上なので、単語の荒い手触りがそのまま出てしまいます。この場面では「헛걸음했습니다」くらいが適切です。

この記事の語釈と例文は、韓国国立国語院『韓国語基礎辞典』(krdict.korean.go.kr) から引用しました。当該部分(翻訳を含む)は CC BY-SA 2.0 KR ライセンスのもとで利用・配布されます。