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워라밸 (worabael):仕事と人生のバランスを語る韓国の新造語

韓国ドラマを見ていると、主人公が残業に疲れ果てて「이렇게 살다간 워라밸 다 망가진다 (ireoke saldagan worabael da manggajinda)(こんな暮らしを続けていたら、ワーラベルが全部だめになる)」とため息をつく場面に出会うことがあります。会社の同僚同士でお昼を食べながら「너희 팀은 워라밸 괜찮아? (neohui tim-eun worabael gwaenchana?)(そっちのチーム、ワーラベルは大丈夫?)」と尋ねることもありますね。今日は、最近の韓国の人たちが日常で本当によく使う新造語、워라밸 (worabael) をじっくり学んでいきましょう。

워라밸

워라밸 (worabael) は、英語の「Work-Life Balance(ワークライフバランス)」の頭の音だけを取って縮めた言葉です。英語の各単語の最初の音「워 (work)」「라 (life)」「밸 (balance)」を集めて作った、いかにも韓国式の短縮新造語ですね。意味は仕事(work)と人生(life)のバランス(balance)、つまり職場での生活と個人の生活がどちらか一方に偏らず、うまく調和がとれている状態のことです。

たとえば、残業がなく、仕事を終えたあとに趣味や休息を楽しむ時間がたっぷりある会社のことは「워라밸이 좋다 (worabael-i jota)(ワーラベルがいい)」と表現します。反対に、いつも忙しくて仕事に埋もれ、自分の時間がまったくない場合には「워라밸이 없다 (worabael-i eopda)(ワーラベルがない)」「워라밸이 무너졌다 (worabael-i muneojyeotda)(ワーラベルが崩れた)」のように言います。

ニュアンスと使われ方

워라밸は辞書に載っている正式な標準語というより、2010年代後半から広まった**新造語(スラング)**です。ですからそのニュアンスには、単なる「バランス」を超えて、暮らしの質を大切にする若い世代の価値観が込められています。かつては「일에 목숨 걸어야 성공한다 (il-e moksum georeoya seonggonghanda)(仕事に命を懸けてこそ成功する)」という空気が強かったのに対し、今の韓国の20〜30代は「돈도 중요하지만 내 삶도 중요하다 (don-do jungyohajiman nae salm-do jungyohada)(お金も大事だけど、自分の人生も大事)」と考えていて、この言葉を好んで使います。

主に職場・就職・転職にまつわる会話で登場し、会社を評価する基準として、あるいは自分の生き方について話すときによく使われます。

場面別の使い方

場面1 — 転職を迷っている友だちに

연봉은 조금 낮아도 워라밸이 좋은 회사로 옮기고 싶어. (yeonbong-eun jogeum najado worabael-i joeun hoesa-ro omgigo sipeo.)

(年収は少し低くても、ワーラベルのいい会社に移りたい。)

年収(お給料)よりも自分の時間を大切にする、今どきの世代の価値観がよく表れている一文です。

場面2 — 新しい職場について尋ねるとき

새로 들어간 회사는 워라밸 어때? (saero deureogan hoesa-neun worabael eottae?)

(新しく入った会社、ワーラベルはどう?)

友だちや同僚の職場環境を尋ねるときに、とても自然に使える表現です。「야근은 많아? (yageun-eun mana?)(残業は多い?)」「퇴근은 제때 해? (toegeun-eun jettae hae?)(定時に帰れてる?)」という質問を、ひと言に凝縮したようなものですね。

場面3 — 忙しい時期を嘆くとき

요즘 프로젝트 때문에 워라밸이 완전히 무너졌어. (yojeum peurojekteu ttaemune worabael-i wanjeonhi muneojyeosseo.)

(最近プロジェクトのせいで、ワーラベルが完全に崩れちゃった。)

무너지다 (muneojida/崩れる・崩壊する) と一緒に使うことで、バランスがひどく壊れてしまった状態を強調しています。仕事に生活をすっかり飲み込まれてしまった、という疲れきった気持ちが伝わってきますね。

敬語・タメ口と、似た表現の比較

워라밸は名詞なので、文末を変えるだけで敬語にもタメ口にもなります。

  • タメ口:워라밸이 좋아. (worabael-i joa.)
  • 敬語:워라밸이 좋아요. (worabael-i joayo.) / 워라밸이 좋습니다. (worabael-i jotseumnida.)

ただし新造語ですので、とてもかしこまった場(公式の報告書、目上の方への丁寧な言葉づかい)では、“일과 삶의 균형 (il-gwa salm-ui gyunhyeong)“(仕事と人生のバランス)と言葉をほどいた表現を使うほうが安心です。似た新造語としては、会社の中で目立たず、静かに自分の暮らしを大切にするという意味の**“조용한 사직 (joyonghan sajik)“(静かな退職)、夕方のある余裕ある暮らしを意味する”저녁이 있는 삶 (jeonyeog-i inneun salm)”**(夕方のある人生)などが、よく一緒に話題にのぼります。

文化的な背景

워라밸が広まった背景には、韓国社会の変化があります。韓国は長いあいだ労働時間の長さで知られてきましたが、2018年に週52時間勤務制が導入されると、「仕事だけの人生」から抜け出そうとする流れが強まりました。ドラマの中でも、夜遅くまでオフィスの明かりをつけていた会社員の姿が、定時に退勤して趣味を楽しむ姿へと少しずつ変わっていきましたね。最近の職場ドラマでは、新入社員が「저는 워라밸이 중요합니다. (jeoneun worabael-i jungyohamnida.)(私はワーラベルを大切にしています)」と堂々と口にする場面が、まったく不自然に感じられないほどです。この言葉は今や、韓国の若い世代の生き方を象徴するキーワードになりました。

今日のクイズ

次の空欄に入る、いちばん自然な言葉はどれでしょう?

“이 회사는 야근도 없고 휴가도 자유로워서 정말 ______이/가 좋아.” (この会社は残業もないし休暇も自由に取れるから、本当に______がいい。)

① 워라밸 (worabael) ② 지각 (jigak/遅刻) ③ 야근 (yageun/残業)

(正解:① 워라밸 — 残業がなく休暇も自由に取れるということは、仕事と人生のバランスがしっかりとれている、という意味だからです!)

今日学んだ 워라밸 (worabael)、みなさんのワーラベルは今どんな感じですか? コメントで教えてくださいね!

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